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キャッチャーについて考えた~漫画×高校野⑧~ [漫画×高校野球]

 いきなりですが、まずはこちらの記事を見ていただきたい。
捕手”神格化”に疑問の声

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 以前にも書きましたが、近頃はマンガ世界の野球だけでなく、
実世界の野球界においても「捕手の重要性」が叫ばれています。
プロ野球がシーズンオフになると「え?誰?」←大変失礼ですが・・・
というような捕手が、FAの目玉としてクローズアップされたり、
期待の若手捕手として入団した選手が中々出てこず、そのうち忘れ去られたり。
そうかと思えば、ドラフトで期待の大型捕手なんてうたい文句の選手が入団したり。
そして若手捕手に対する球団首脳陣の評価は

「〇〇はいいが、リード面に不安が・・・」
「投手の信頼を得られていないから・・・」

ってところですか?
試合に出ていないのに、ほとんどコンビを組んでいないのに
「信頼」を得るなんて無理でしょう。
「リードや配球をもっと勉強しないと」って机で勉強だけしても
試合で使える鉄板の配球があるのでしょうか?
そんなのは素人考えだとおっしゃるでしょうが、
二十歳前後で入団して、こんな理由で何年もくすぶる若者が
もったいないと思うのです。
 
一体なぜこんなにも『捕手』は神格化されていったのでしょう?

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 おそらく先の記事にもかかれているように、
また以前の記事にも
書いたように90年代スワローズの『ノムさん─古田』コンビの影響でしょう。
それまでは万年Bクラスという印象だったチームが、
優勝争いの常連となり、人気チームとなっていくさまはまさにマジックでした。
そのマジックの秘密は何かと探っていくと
「どうやらデータが大事らしいぞ」
「捕手のリードが重要らしい」
という風潮が生まれ、『勝敗の分け目は捕手にあり』
となっていったのでしょう。
 そして、それを決定づけたのが
1992年と1993年『ヤクルトvs,西武』の日本シリーズです。
この日本シリーズはむしろ『野村・古田vs.森・伊東』のシリーズでした。
でした、というより「そういう盛り上げ方をされていた」
というほうが正しいかもしれません。

「この場面の伊東のリードがよかった」
「ここの古田のリードは素晴らしい」
「監督のこの采配が・・・」などと
かつての名選手である解説者たちが
口々にそう言うのを聞いた我々素人は
「なぁるほど、そういうことか!」って解ったふりをしていたのです。
 
 野球というスポーツは今の40代以上にとっては
群を抜いてなじみの深いスポーツです。
「学校から帰るとランドセルを投げ出し、
グローブとバットを持って家を飛び出す」
そんな磯野カツオが日本中にいました。
幼い頃から親しみ、愛してきた野球。
そこに自分たちの知らなかった
とても知的で、深い野球がある。
それを知らされた時には衝撃が走りました。
その経験がこの風潮を助長したのでしょう。

「優勝チームに名捕手あり」
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」

 ノムさんの名言の数々は浸透力がハンパなくすごいです。
また、野球の世界に留まらず、社会生活にも通ずる言葉だったりします。
「生涯一捕手」のノムさんと「V9戦士」の森さん。
そしてそれぞれの元にいる、時代を代表する2人の捕手。
野球に於いて捕手はとても重要なポジションだと刷り込まれました。
結果「野球とは考えるスポーツ」という地位を得ました。

 ただ、それは当時人気を博していた、開幕間もないJリーグ。
その人気ぶり、熱狂ぶりへの
野球界の焦燥感があったのかもしれません。
「サッカーに比べてスピード感がなく、試合時間が長い」という指摘。
それに対する野球からの回答を
具現化しているのが
『グラウンドの監督=捕手』
なのではないでしょうか?

「野球は一球ごとに頭を使っているんですよ、
だから時間はかかるんです」というアピール。
「目まぐるしい展開ではなく、じっくり楽しんでください」
というおもてなし。
結果、捕手を過剰なまでに神格化してしまったのかもしれません。

(つづく、かも)

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タグ:捕手
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