木更津甲子園予備校を読んでみた [その他・漫画以外]
【あらすじ】
帝都新聞記者である野々村凛子は、
政界スキャンダルに巻き込まれ、青森支局に飛ばされる。
そこで彼女は、通常新人に割り振られる高校野球の担当を命じられた。
仕方なく取材を進めるうちに、10年前に起こった奇怪な事件を知る。
それは設立1年の白雪学園野球部が夏の甲子園出場を決めた翌日に
部員全員が退部届を出していたのだ。
事件の裏に見え隠れする金と闇。
スクープを確信した彼女は、
謎多き人物・藤堂へと行きつくのだった。
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【感想】
野球を取り扱った小説だけに各章が1回表・裏となっている。
しかし、いきなり9回表から話が始まる。
そこでは主人公の凛子が木更津のある場所で
事件の真相を知るであろう人物、藤堂俊一郎を待っている。
きっとここへ現れるのはとんでもない悪党で、
この後の9回裏でスポーツやアスリートを食い物にする奴らと
その闇を暴くのだろうとの期待を抱かせる。
「甲子園出場を決めた後に退部する」
あまりにも突拍子もない設定である。
そんな事態に納得のいく理由を我々読者に提示できるのか?
いや、我々は納得出来得るのか?
高校球児の最大の目標は甲子園。
まさにそれこそがこの小説の胆です。
そこに全てをかけるからこそ彼らの姿は美しいのです。
しかしだからこそ恐ろしくも儚いのです。
甲子園には魔物がいる
よく耳にする言葉ですが、
その魔物って一体何なのでしょうか?
私のように応援しているというか
ただ観ているだけの人間が魔物を生み出し、
それが球児たちを襲っているのかもしれません。
─ふとそんなことを考えました。
スポーツマネーに群がるハイエナ
球児を食い物にするブローカー
そんな奴らはけしからん!
なんて気持ちで読み始めたのに・・・
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